- フィンキックをすると砂地でどうしても砂をまき上げてしまう
- ガイドさんみたいなフィンキックをマスターしたい
- 見よう見まねで平泳ぎのようにキックしてみたけど一体どうなってるのかわからない
そう思っているダイバーの皆さま
実はあおり足(ガイドの泳ぎ方)は段階を踏んで練習すればとても簡単に習得できます。
私は現地ガイドとして25年以上、その前にはスイミングインストラクターもやっていました。
その経験からこの記事では効果的にあおり足を習得する方法を解説しようと思います。
あおり足ができれば初級者卒業!
砂地のポイントも砂をまかずに潜れるし
今までよりも楽にダイビングができますよ。
ダイビングのあおり足と水泳のあおり足
本来、水泳であおり足とは平泳ぎで足の使い方ができていないキックのことを言います。
平泳ぎでは足の裏で水をキックしますが、あおり足は足の甲でキックします。
ダイビングのあおり足は平泳ぎと同じく足の裏でキックします。本来は平泳ぎなので水泳のあおり足とは違う意味で使われているようです。
ダイビングのあおり足は動きから考えると足ではなくフィンをあおるように使うので本当は「あおりフィン」なのではと思います:笑
普通の平泳ぎとダイビングのあおり足の違いは足の引き方と足首(かかと)の使い方
平泳ぎの場合、足の面積が大きくないので足首を無造作に曲げて引くことが出来ますが
あおり足の場合フィンがある分上手に引く必要があります。足首を曲げるタイミングや角度が平泳ぎとは全く違います。
ダイバー
平泳ぎもダイビングのあおり足も普通のアップエンドダウンキックに比べるとゆっくりとキックができるのが特徴です。
疲れないので長い時間続けることができます。
《足が綺麗になる!?あおり足》
ダイビングのあおり足は足の裏で水をキックしつつ両足で水を挟む感じ
そのため特に足の内側の筋肉(内転筋)を使います。
内転筋トレーニングを無意識に行っているのと同じなので足がスラっと細くなります。
そう言えば・・ガイドさんの足ってスラっとしているイメージありませんか?
あおり足の効果的な練習方法!三段階で練習
あおり足は平泳ぎができる方なら見よう見まねでどうにか習得できるかもしれません。
しかし、そうでない方はどこがどうなって前に進むのかも意味不明!?という方が多いと思います。
この記事では平泳ぎを全くやったことない方でもあおり足ができるように順序だてて解説します。
そのためには、基礎のアップエンドダウンキック(バタ足キック)がちゃんと出来ているのが大前提です。
足の甲で水をキックして前に進む感覚が理解できていることが大切だからです。
必ずアップエンドダウンキックができるようになってから練習してくださいね。
あおり足の練習、まずは水面でスノーケリングの装備で行います。
第一段階の練習ではあおり足でどうやって前に進んでいるのかを体感
第二段階の練習では第一段階の動きを膝を曲げることで拡張する
第三段階はダイビングで慣れていく
というのがそれぞれの達成目標です。
第一段階 膝を伸ばしたままのあおり足を練習する
ダイビングのあおり足はフィンの裏で水を挟む時に進みます。
その感覚をこの練習でつかんで下さい。
水中でやるより水面で練習する方がコツをつかみやすいです。
フィンの裏をしっかり使えるためには足首やかかとの動きがポイントになります。
練習方法
- 水面に伏し浮きになり足をまっすぐ伸ばします。
この時お尻がぽっこり水面に出ないようにしましょう - 膝は真っ直ぐのまま足の力を抜いて足を開きます。
*かかとから足を開いていくようにすると力を入れなくても開けます。 - 足がフィン先まで開いたあと、かかとを内側にしてから足を閉じます。
かかとを内側にするとフィンが水面に対し垂直に近くなります。 - フィン先まで力を入れて足を閉じます。最後は自然に足を伸ばします。
足首に力を入れてフィンの裏全体で水を挟むようにすると体が前に進みます。
閉じた惰力で体が進みます。 - 1から4を繰り返します。
ダイバー
足を閉じる時にフィンの裏でしっかり水を挟み、体が前にグンと進む感覚をしっかり覚えてください。
第二段階 膝を曲げて大きく足裏で水を挟めるようにする
第一段階でしっかりフィンの裏で水をキックできる感じがつかめてから第二段階に進んで下さい。
第一段階のキックだとダイビングで使うにはフィンの動きが足りません。
そのため第二段階では膝を使って大きく動かす練習をします。
気をつけたいのはフィンの広げ方です。
足首に力を入れずフィンを水面と平行に滑らすように開きます。
その目安のためにも水面での練習をおすすめします。
ダイバー
第二段階の練習で膝を曲げる練習以上に大切なのはかかとの向きです。
かかとがフィン先を誘導する感じに動かすのがあおり足の一番のコツです。
練習方法
- 水面に伏し浮きになります。
顔は前方を見るように上げます。そうすることでフィンが少しだけ下に落ちます。 - フィンを水面に平行にしたまま、膝を自然に曲げつつ足を広げ体の横へ
このときかかとから外に開くようにします。
*フィンは水から出ず水面をなめる感じにするのが理想
*最初のうち膝と膝の間はあまり広げない方がうまくできます(こぶし2~3個分位) - 足を開き切ったらかかとを内側に入れフィン先を外にする感じでフィンを水面に対し若干立てるようにする
*膝はかかとを内側に入れると同時に若干外に開いてOK - 足裏で水を挟みながら足伸ばしつつ閉じます。
*足が閉じ終わるのと伸ばし終わるのが同時に終わるタイミングにする
(第一段階でマスターしたのはこの部分です!) - 足をフィン先までしっかり伸ばす
伸ばした時に惰性で進むのを感じましょう - 1~5を続ける
ダイバー
最初から大きく膝を曲げると難しいので最初は少しだけ曲げてみて下さい。
第一段階のキックを少しずつ大きくするイメージと考えれば理解しやすいと思います。
あおり足を練習しているダイバーがうまくいかない時のチェックポイント
- 足を開くときに膝を開き過ぎてガニ股になっている
- 水をフィンで挟んで進むことが理解できていない
- 足を閉じるときに足の裏ではなく足の甲で水を挟んでいる
- フィン先までずーっと力が入りっぱなしで足首がちゃんと使えていない
- かかとの向きでフィン先をあおることが理解できていない
コツさえつかんでしまえば簡単にできます。まずは水面練習から。頑張ってください!!
第三段階 ダイビングであおり足を実践する時のコツ
水面で第一段階、第二段階の練習をして足とフィンの使い方をマスターできたらダイビングであおり足をしてみましょう。
この時気をつけたいのは中性浮力を必ずしっかりとること
水面練習は【中性浮力は考えないでいい状態=中性浮力がとれている前提】での練習でした。
ダイビングではしっかり中性浮力がとれた状態であおり足をしましょう。
ダイバー
中性浮力がとれておらず沈む状態であおり足の練習をすると下向きにキックする癖がついてしまいます。癖になると後々直せなくて困ることになります。
必ず中性浮力をとって練習しましょう。
まとめ
疲れにくく砂をまき上げにくいあおり足
ダイビングのレベルアップを目指すなら絶対に習得しておきたいフィンキックです。
すぐに習得するのは難しいですが、段階を踏まえれば誰もが習得できます。
アップエンドダウンキックがしっかりできるようになってから
挑戦してみて下さい。
楽しいダイビングを!!
コメント