流れの強いポイントに行くのにカレントフックが必要って言われたんだけど
どんなカレントフックを買ったらいいの?
カレントフックの使い方がわからない・・・・
細かいコツや気を付けたほうがいいことってあるのかな?
と心配なダイバーいらっしゃると思います。
私は実際にカレントフックを使うポイントで5年以上ガイドをしていました。
その時の体験をもとにまだカレントフックを使ったことがないダイバーの皆様の疑問にお答えします。
ダイビングショップでも講習はありますが
その予習や復習の参考して頂ければと思います。
カレントフックって何?
ダイバー
カレントフックとは流れのあるポイントで根待ちをする際に体を根にホールドするために作られた道具です。
昔は岩や硬いサンゴに手でつかまったりロープを引っかけたりしていましたが珊瑚を痛めるということで大きな釣り針の先を丸めてロープの先端に結び付けて使ったのが始まりです。
最近では商品として綺麗に設計されダイビングショップで売られるようになりました。
これを使うことで珊瑚のダメージをなるべく少なくすることができたり、撮影をする方には両手がフリーになるので流れるポイントではとても便利な道具となっています。
このように流れがあっても自然に優しく楽にダイビングをするための道具がカレントフックです。
使いやすいカレントフックってどんなの?【おすすめの条件】
ダイバー
カレントフックはシンプルな形でロープの長さは2m以上をおすすめします。
カレントフックを使用する場合に知っておくべき条件は
- カレントフックは棚の上で根待ちをするとき以外は使わない
- 移動中にぶら下がっていると引っ掛けたりして危険なことがある
- ロープが短いと姿勢がとりづらい
このようなことを考慮すると
シンプルな形で小さくなりBCのポケットにおさまるタイプがおすすめです。
BCのポケットにおさまればいつでも携帯しやすくなり突然の流れにも対応できます。
上記の理由からフック部分が二股になっているもの、ロープがコイル状になっているものよりもシンプルなフックでロープのタイプをおすすめまします。
ロープの長さは最低でも自分の身長+50㎝はほしいです。
短いとフックの角度が鋭角になりづらいので外れやすいし姿勢をとる場合も難しいです。
撮影などで立った姿勢になりたいのであれば自分の身長X2くらいをおすすめします。
カレントフックの使い方
カレントフックはドリフトダイビングの中でも根待ちの時にしか使いません。
ですのでカレントフックはどのように携帯するかも大切です。
取り出すタイミングやフッキングの仕方にもそれぞれコツがあります。
カレントフックの使い方
- カレントフックをBCにセットする
- 根待ちの棚の上に着いてから取り出す
- 棚にフッキングする
- 浮力をつける
- フックを外す
- カレントフックをしまう
それぞれ解説します。
カレントフックをBCにセットします
理想はBCのポケットなどに携帯し必要な時だけ取り出せることです。
なぜならカレントフックをブラブラとぶら下げて携帯すると、他の器材や腕に引っかかったりして危険だからです。
BCのポケットに全体をしまいこんでしまうのも良いですが、カラビナ部分だけを外に出しBCに止めておいてあとはポケットに入れておく方が取り出しやすいのでおすすめです。
カレントフックのロープを絡ませないように気をつけてBCのポケットに入れましょう。
カレントフックをコンパクトにするロープの結び方
カレントフックのロープが絡まないようにまとめるには
長くても3m位ですのでそのまま半分、また半分と折り曲げるだけでも特に問題はありません。
もっとプロっぽくまとめたいという方は次の方法でまとめると良いです。
1)10~15㎝くらいの長さに何回か巻いて芯の部分を作る
2)フック側のロープを芯のロープに巻く
3)敷き詰めるように巻けます
4)最後は下の輪っかに2㎝位出る位に通してから上のロープを引くと止まります。
使う時はフック側のロープを引っ張るとスルスルと解けます。
ダイビング中は根待ちの棚に着いてからカレントフックを取り出します
棚の上に着いてからカレントフックを取り出します。
ダイビングの途中、もうすぐ棚だからとカレントフックを取り出すのに夢中になってガイドの指示を見逃すことがあるからです。
カレントフックを使う直前は強烈なアップカレントがあるのが普通です。
ガイドのサインを絶対に見逃さないようにして下さい。
アップカレントは部分的に流れるもなのでそこを過ぎればゆっくりとカレントフックを取り出すことが出来ます。
逆にカレントフックを取り出せないほど流れている場合、カレントフックを使うのは危険です。
アップカレントについてはこちらのページで詳しく説明しています。
【予測可能】ダウンカレント・アップカレントのしくみと回避法、対処法 | へなちょこダイバー南国を潜る (mydivehistory.com)
棚にフッキングする
カレントフックを取り出せたらフッキングをします。
- フッキングポイントは棚の上コーナーから1~2m後ろに下がったところです。
コーナーにフッキングするのはアップカレントがとても強くて大変です。
その方が前に出られるし流れが強くて楽しいというダイバーもいますが、あとでフックを外すことを考えてもあまりおすすめしません。 - 岩の割れ目、くぼみなどを見つけてフックをかけます。
慌てなくてもゆっくりかければ大丈夫です。 - フックがかかったら一度ロープを長めにして手で引っ張って試してみましょう。
この時ちょっと左右に傾けながら引っ張ってみて簡単に抜けるようだと危険です。 - 引っ張っても抜けないことを確認したら片手でロープを引っ張りたわませないようにロープをピンと伸ばします。
BCに空気を入れて浮かぶ
BCに空気を入れてプラス浮力にして浮かびます。
その時気を付けたいのは・・・
流れの力もありますし珊瑚を傷つけないようにするために浮かびたいだけなので中性浮力+αであれば十分です。
ダイバー
BCに空気を入れてパンパンにする必要はありません。
万が一フックが外れた場合BCに空気がパンパンに入っていると浮力で急浮上することになり大変危険です。
ガイドのサインが出たらフックを外す
ガイドから移動のサインが出たら・・・
まず、
最初にBCの空気を普通の中性浮力分くらいまで抜きます。
(BCに空気を入れたままフックを外すととても危険です)
次に
ロープをたぐりよせるようにしてフックのところに行き珊瑚などを壊さないように丁寧にフックを外します。
慌てることはありません。
カレントフックをぶら下げたままにしない
カレントフックの使用後は手に丸めて持っていても構いませんができればBCのポケットに丸めて入れてしまいましょう。
綺麗にロープをまとめたりする必要はありません。
そのまま突っ込んでおいて浮上後に綺麗にまとめれば大丈夫です。
たまにBCにぶら下げたままのダイバーを見かけますが、移動中に珊瑚に引っ掛けたり、他のダイバーに引っ掛けたりしてとても危険です。
かならずBCに入れるなどしてぶら下げたままにならないようにしましょう。
アップカレントの後、棚が途切れるとダウンカレントになるのでガイドの指示を見逃さないように注意しながらすばやくカレントフックをしまいましょう。
まとめ
強い流れの中でも自然に優しく楽にダイビングすることが出来るカレントフック
シンプルな形でBCのポケットに入るものがおすすめです。
流れの中でも落ち着いてガイドの指示を見逃さず
カレントフックをうまく使えれば安全にエキサイティングなダイビングを楽しめます。
楽しいダイビングを!!
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