上級者に愛用者が多いフルフットフィン。
自分も使ってみたいけど・・・・
- サイズ選びで注意するべき点はなに?
- フルフットフィンって素足・ソックス・ブーツどれで履くのがいいの?
- 普通のブーツで履いちゃダメ?
いろいろ心配や疑問がありますよね。
フルフットフィン愛用歴30年以上の現地インストラクターが損得抜きの本音!?でフルフットフィンの疑問にお答えします。
この記事を読んで自分の好みの使用感に合ったフルフットフィンを選ぶ参考にしてください。
フルフットフィンのサイズ選びで注意するべき点はなに?
ファンダイビング用のフルフットフィンで試着してサイズ選びをする時には
- ブーツも一緒に試着する
- フィンポケットが絞めつけ過ぎないこと
- かかとがきつ過ぎないこと
- 立ったまま片手で着脱ができること
以上の4点を確認することをおすすめします。
ブーツも一緒に試着しないと後悔することに・・・
フルフットフィンはフィンポケットからかかとの形が決まっているため、ストラップフィンのようにブーツに合わせてサイズを調節することができません。
そのためフルフットフィンは使用するブーツに合ったフィンポケットのサイズを探すことが重要です。
残念ながらフルフットフィンのサイズはある程度決まっているので自分が好きなブーツとフィンポケットが合うものが必ず見つかるとは限りません
また、フィンには推奨サイズが刻印されていますが正直すべてがGoodサイズという訳ではなく「このサイズならとりあえず入るよ」という、サイズのガイドラインだと考えた方が良いです。
推奨サイズは2㎝刻みですが、実際は足のサイズが1㎝変われば履き心地、使い心地はかなり変わってきます。
ダイバー
このようなことから一番の理想はいろいろな形状のブーツとフィンのサイズを組み合わせ、試し履きしてみて自分が一番履き心地が良いものを選ぶことです。
そして出来ればベストの組み合わせを選ぶためにも両方一緒に購入するのが理想です。
いろいろなブーツといろいろなサイズのフルフットフィンを試着して丁度良いサイズを検証しました。参考にしてください。
【フルフットフィンとブーツの関係】MEWフィンと24㎝ブーツで検証 | へなちょこダイバー南国を潜る (mydivehistory.com)
フィンポケット(足の甲の部分)が締め付けすぎるのはダメ
ダイバー
スムーズな着脱をするためにも
快適なダイビングをするためにも
フィンポケットはきつ過ぎないものを選びましょう。
一体感が良いのがフルフットフィンだからと言ってフィンポケット(足の甲の部分)がピッタリでゆるみのないものだと着脱がとても難しくなり大変です。
特にダイビングでフィンキックをするとフィンポケットの奥に足が入りこんできます。
(フィンキックの時水を蹴るとフィンには足の方に押され足が入り込みます)
そうするとエキジット時に両手で引っ張ってもとれないくらいになることがあります。
また、足の甲全体が締め付けられたままフィンキックを続けていると足がしびれたり最悪は足が攣ってしまいフィンキック自体が出来なくなります。
少しでも締め付けられる感じがしたらもう一サイズ余裕を見る位がちょうどいいです。
フィンを試着した時にフィンポケット(足の甲の部分)のサイズがきつ過ぎないものを選びましょう。
かかと部分がきつすぎると脱ぎ履きに問題が出ます
ダイバー
かかとがピッタリ過ぎるものではなく
指1~2本入るくらいの多少ゆるみがあるものを選びましょう
フルフットフィンはきちんとフィンキックができていればかかとに指2本くらい入るゆるみがあってもフィンが抜けたりしません。
具体的に言うと、背伸びをするようにかかとをあげた時、かかとを包み込む形状の淵の部分にブーツのかかとが引っかかれば脱げません。(背伸びでかかとが抜けるか抜けないか位が良い)
そのくらいの方が着脱することを考えると丁度良いです。
フルフットフィンは足との一体感が良さであると言われますが、ピッタリ全体がくっついていなくてもその良さは十分に感じられるものです。
逆にピッタリ過ぎると履くときにかかとをひっくり返さなくてはいけなかったりしてフィンの寿命も短くなりますし、脱ぐときもなかなか脱げなくてエキジットが遅れたりします。
試着の時点で立ったまま片手で着脱ができること(とても重要)
ダイバー
試着の時点で片手で着脱ができるか試してからサイズを決めましょう。
出来れば器材を背負ったと仮定して立って脱ぎ履き出来るか確かめましょう。
自立したダイバーを目指すためにも基本的には自分でフィンの着脱ができるサイズのものを選びましょう。
試着する時に片手で着脱が出来ないようならダイビング時に重たいBCを背負ったまま着脱するのは絶対に不可能です。
フィンの履き方は、反対側の足でフィンの先を踏みながらフィンポケットへ足を突っ込むようにして奥に入れます。その後片手でかかとを入れるようにします。
フィンの脱ぎ方は、脱ぐ方と反対側の手のひらでかかとを縦につまんでかかとを出したあと、フィン先を引っ張ります。
詳しいフィンの履き方、脱ぎ方はこちらのページを参考にしてください。
意外と知らないフルフットフィンの履き方脱ぎ方【コツを知れば簡単】 | へなちょこダイバー南国を潜る (mydivehistory.com)
フルフットフィンって素足・ソックス・ミューブーツ‥どれで履くのがいいの?
フルフットフィンは裸足かミューブーツじゃないといけないなんてことはありません。
どんな履き方をするのも自由
ただそれぞれ長所と短所があります。
私はインストラクターになる前からフルフットフィン愛用者なのですが
日本ではグリップソールのブーツでミューフィンのLを履いていました。
パラオでは素足またはソックスでミューフィンMSでガイド
マレーシアではデッキソールのブーツを履いてミューフィンXLでガイドしていました。
フルフットフィン愛用歴30年の経験からそれぞれの長所と短所を説明します。
フルフットフィンを素足で履く場合
素足で履くのはとっても気持ちが良いです。
南の島で素足でフィンを履くってイメージ的にも憧れますよね。
ただ、実際には砂が噛んでジャリジャリして痛かったり不便に感じることも多いです。
フルフットフィンを素足で履く長所とは
- 水と一体になった感じがする
- 水着になってスノーケリングする時にわざわざブーツを履かなくても良い
- ブーツが要らないので荷物が少ない
- なんとなく現地ガイドっぽくて格好いい気がする
- 大きな足でもサイズが合う(ゲストを見て思った)
フルフットフィンを素足で履く短所とは
- フィンずれで足の指の関節がぐりぐりになった
- 足首だけ日に焼けて黒くなる
- クラゲやガヤに足首を刺された
- 基本裸足なのと濡れて皮膚が弱くなっているので足の裏や脇などに切り傷が多かった
- 素足だとフィンのサイズがおのづと小さくなってしまう
ダイバー
水面休息中水着でスノーケルする方は裸足で履いてみるのもよいかもしれないです。
しかし・・・普通のダイバーにはあまりおすすめしません。
フルフットフィンをソックスで履く場合
ソックスにも2種類あります。
1)ネオプレーンで出来ている水中用または仕事用ソックス
2)普通の靴下
厚みが違う分のサイズ感、温かさだけでどちらも使い勝手としてはあまり変わりません。
フルフットフィンをソックスで履く長所とは
- ブーツよりは荷物にならない
- 足首が自由に動いて軽い
- ソックスは洗って干しておくとすぐに乾く
- 大きな足でもサイズが合う
- ソックスは安価なので買い替えやすい
フルフットフィンをソックスで履く短所とは
- ソックスはボートの上などで滑りやすい
- 濡れたソックスは一度脱ぐと履きにくい
- 陸上を歩くときは脱いでサンダルに履き替えなければいけない(サンダルの種類にもよる)
- 穴が開いてすぐに駄目になる
ダイバー
裸足よりは足首を守れるのでおすすめです。
陸を歩いたりするときに脱ぎ履きするのが面倒ですが、ブーツより荷物にならない点、乾きやすいという点ではおすすめです。
フルフットフィンをミューブーツで履く場合
ミューブーツを初めて見た時はフルフットフィンがやっとダイバーに認められる時代になったのだと感動しました。
もちろんミューブーツにあこがれ飛びつきました。
しかし、やはり長所と短所はあります。
自分のダイブスタイルに合わせて選ぶことをおすすめしたいです。
フルフットフィンをミューブーツで履く長所とは
- フルフットフィン専用に作られたブーツである
- ソックスに近い履き心地で足首が自由に動き一体感がある感じがする
- フィンを脱いでも底があるので一応陸を歩ける
- 3㎜、5㎜があるのでフィンに合ったサイズが選べる
フルフットフィンをミューブーツで履く短所とは
- 履づらく脱ぎづらい
- 無理に着脱をするので破れやすい
- 底が薄いので凸凹のあることろを歩くのは難しい
- ボートの上で滑りやすい
- 洗いづらく乾きづらい
- 寿命が短く買い替えが多くなる
ダイバー
フルフットフィン専用に作られたブーツではありますが、脱ぎ履きが難しく・・破れやすいので何度も買い替えることになりそうです。
現場で使い勝手を見ている限り自分の知り合いにはあまりおすすめはしないです。
(GULLさんごめんなさい!)
フルフットフィンを普通のブーツで履くのはあり?
ダイバー
フルフットフィンを普通のブーツで履いても全く問題ありません。
最近のダイバーさんは「フルフットフィンのブーツ=ミューブーツ」と考える方が多いのですが、ミューブーツが出来たのはここ十数年位のことです。
それまではフルフットフィンを普通のブーツで履くのが普通でした。
(一部ソックスを使う人がいたくらいです。)
「普通のブーツだとフルフットフィンと足との一体感がなくなる」と思っている方も多いですがそんなことはありません。
私はダイビングを始めた頃ストラップフィンを使っていましたが、一度フルフットフィンを使ってみたらその一体感と足に伝わるフィンの力に一目ぼれしてしまいすぐに買い替えました。
このように普通のブーツでも十分に一体感は感じることが出来ます。
もちろん専用に作ったミューブーツの方がもう少し良いのだと思います。
しかしその多少の一体感の違いよりももっと注目すべき長所があるのが事実です。
フルフットフィンを普通のブーツで履く長所とは
- 一回り大きなサイズのフィンを選ぶことが出来る
- 特に小さな足の方でもちょうど良いサイズに調整できる
- そのまま上陸して歩いても足が痛くない
- ボートの上で滑りにくい
- ブーツの脱ぎ履きがしやすい
- ブーツが長持ちする
- 洗いやすい干しやすい乾きやすい
- いろいろなメーカーのブーツ(色・デザイン)を利用できる
ダイバー
普通のダイビングブーツは歴史が長い分、その機能が高いのは当たり前です。
これを利用しない手はないと思います。
特にガイドの仕事はテキパキ動くことが重要。手間もいらず安全で手入れが簡単、長持ちなので普通ブーツ以外は考えられなくなりました。
フルフットフィンを普通のブーツで履く短所とは
- フィンのサイズが大きくなってしまう(脚力がない方の場合)
- サイズの大きな男性は合うサイズがない
- 多少足首の自由が利かない気がする
- 多少フィンとの一体感が少ない気がする
ダイバー
足首の自由や一体感が少ない気がするとしたのは、正直その感覚の誤差ではファンダイビングをする上で大きな違いを感じるとは思えないからです。
これは私が30年以上フルフットフィンをいろいろな形で履いてきた上での感想ですが、感じ方には個人差があると思います。
あくまでも参考にしてみて下さい。
まとめ
フルフットフィンは裸足、ソックス、ブーツなどで使用できます。
それぞれ長所と短所があるのでそれを踏まえて自分のお好みのものを選んでみて下さい。
サイズ選びの時は、フルフットフィンと足との一体感も必要ですが、自立したファンダイバーになるためにも立ったまま片手で着脱ができるサイズのものを選びましょう。
ちょうど良いサイズ(適切なサイズ)のフルフットフィンはストラップフィンに比べると履き心地がいいのはもちろん、着脱もとても簡単です。
自分に合ったサイズのフルフットフィンとブーツを見つけていろんな海にくりだしましょう!
楽しいダイビングを!!
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