意外と知らないフルフットフィンの履き方脱ぎ方【コツを知れば簡単】

フルフットフィンの写真 今更聞けない器材のこと
この記事は約7分で読めます。

足との一体感が心地よいフルフットフィン。
ストラップフィンとの違いはフィンにそのまま靴のような形状のかかとがついていることです。

上級者には人気があるフィンですが初心者は敬遠しがち
その理由はストラップフィンと比べると着脱の仕方が難しそうに見えるから
しかし、

  • 正しい履き方
  • 正しい脱ぎ方
  • ちょうど良いサイズ

これさえ知っていればストラップフィンとほとんど着脱の面倒は変わりがありません。
もしかしたらフルフットフィンの方が簡単だと言えます。

現地ガイド歴25年以上のインストラクターが愛用しているフルフットフィンの扱い方をこの記事では紹介しようと思います。

フルフットフィンの正しい履き方

リゾートに来るゲストを見ていると
フルフットフィンを履くダイバーには大きく2つの派があるようです。

ピッタリ派:ブーツ(または素足)にぴったりのサイズのフィンを履くダイバー
      どちらかと言うと初心者、スノーケラーが多い

ゆったり派:ブーツ(または素足)に多少ゆるみがあるのを好むダイバー
      スキューバダイバー特に上級者が多い

一般的に初めてフルフットフィンを購入される方はピッタリ派が多いです。
ピッタリしたものの方が密着感があるとか
ピッタリしていないとダイビング中にフィンが外れるのでは
と言う考えでジャストサイズを選ぶ初心者はとても多いです。
でも、ピッタリだと履くときも脱ぐときもちょっと苦労することになります。
多分、これがフルフットフィンが脱ぎ履きしづらいと言われている由縁だと思います。

経験者になればなるほどゆったりなフィンを選ぶようになります。
ちなみにインストラクター歴30年以上の私もゆったり派です。

フルフットフィンのサイズの決め方はこちらの記事を参考にしてください。
フルフットフィン|ブーツ・サイズの選び方と重要なチェックポイント! | へなちょこダイバー南国を潜る (mydivehistory.com)

【フルフットフィンとブーツの関係】MEWフィンと24㎝ブーツで検証 | へなちょこダイバー南国を潜る (mydivehistory.com)

ピッタリ派のフルフットフィンの履き方

足に限りなくフィットするのが長所ですが、フィットしているので普通に履こうとすると力を使い時間もかかります。素早くフィンを履くには毎回準備が必要です。

  1. まず、フルフットフィンのかかとの部分を裏返します。
    脇の部分が内側に丸まると履きにくくなるのでしっかり外側に返すのがコツ
    フルフットフィンの履き方説明
かかとを裏返した写真
  2. 反対の足でフィンの先を踏んでフィンポケットに足を深くまで差し込みます。フルフットフィンの履き方
フィン先を踏んで足を差し込む写真
  3. 最後に裏返したかかとの部分を元に戻します。
    フルフットフィンの履き方
かかとを元に戻す写真
    しっかりフィンポケットに足が差し込めていないと裏返した部分を戻した時にちゃんとかかとが入らず失敗します。しっかり2の場面で足を差し込むのがコツです。
元へなちょこ<br>ダイバー
元へなちょこ
ダイバー

お店で購入する場合もこの履き方を説明されるし勧められると思います。
しかしこの履き方には短所があります。
かかとを毎回ひっくり返すことになるのでかかとの部分の劣化が早く、ある日突然切れてしまいます。切れてしまうと修理をして履くことはできないのでフィンの寿命は短くなります。

ゆったり派のフルフットフィンの履き方 おすすめ!

ゆとりのあるフィンを履くので普通の靴を履くように履けます。
特に準備などは必要なく素早くフィンが履けるのが特徴です。

  1. 反対の足でフィンを踏んで固定します。
    フィンのかかとを踏むような形でフィンポケットに足を深くまで差し込みます。
    フルフットフィンの履き方
フィン先を踏んだ後かかとを踏みながら足を差し込む写真
  2. 踏んでいるかかとに指を入れて靴ベラのように使いフィンのかかとを元に戻し履きます。
    フルフットフィンの履き方
指を使ってかかとを入れる写真
    フィンポケットに足をしっかり差し込めれば陸で普通の靴を履くようにフィンが履けるのでとても楽です。
    足を包むような形状なので指が2本入る位に緩くてもフィンが抜けることはありません。
元へなちょこ<br>ダイバー
元へなちょこ
ダイバー

この履き方の長所は・・・
準備が要らずとても履きやすいこと
またフィンポケットのかかとが劣化しにくく長持ちします。
最初に劣化するのは甲の部分またはキール(フィンの横の部分)の方が先です。
その場合劣化が目に見えるのでもうそろそろ買い替え時か?と心の準備ができます。

フルフットフィンの正しい脱ぎ方

ダイビングで正しいフィンキックをしていると足がフィンポケットの奥まで入っているはずです。
ですからかかとに若干隙間が出来ています。
(もし出来ていないようであればきつすぎるフィンと言えます。)
それを利用してスポッと簡単にフィンを脱ぐことができます。

脱ぎ方はピッタリ派もゆったり派も基本的に変わりません。

ビーチダイブでフルフットフィンを簡単に脱ぐ場合

腰位の水深になったらフィンを脱ぎ始めます。その方がタンクの重さをあまり感じずにすむからです。

  1. かかとの部分を反対の足で踏んでかかとを降ろします。
    スポッと気持ちいいくらいにかかと部分が外れます。
    フルフットフィンの脱ぎ方
かかとを踏んで脱ぐ方法の写真
    *ゆったり派はいとも簡単に下げることが出来ます。
    *ピッタリ派はゆるみが少ないので少しコツが必要になるかも知れません。
  2. かかとが外れたら反対側の足でフィンの先を踏みフィンポケットから足を引き抜きます。
  3. フィンを無くさないように拾います。
  4. 反対側も同様に行います。

ストラップフィンに比べてフルフットフィンは
かかとを踏むと足が簡単に抜けるので下を見なくてもフィンを脱ぐことが出来ます。

ピッタリの場合はどうしてもコツと力が必要です。
もし難しければ後ろ歩きでそのまま浮上してからフィンを脱ぐ方が楽かもしれません。

ボートダイブでフルフットフィンを簡単に脱ぐ場合

必ずはしごを手で持てるようになってからフィンを外します。
*はしごのない所でフィンを脱ぐとフィンの推進力がなく泳げないので危険です。

  1. かかとを手のひらでつまんで引き下ろしかかとを脱ぎます。
    横ではなく縦方向につまむのがコツ
    また、足と反対側の手を使うと力が入りやすいです。
    フルフットフィンの脱ぎ方
かかとを手のひらでつまんで脱ぐ写真
    *ゆったり派は特に力を入れずに降ろすことが出来ます。
    *ピッタリ派はゆるみが少ない分力が必要です。
  2. 足と反対側の手でフィンの先を持ち足を引き抜きます。
    *ゆったり派の場合は少し横に揺らせば足を簡単に引き抜くことが出来ます。
    *ピッタリ派の場合はフィンに余裕がないので力を使います。
    両手で持てるのであれば両手で少し横に振るように動かすとぬけやすくなります。
  3. 反対も同様に行います。

ピッタリ派は力とコツが必要なので難しくてそのままはしごを登ってしまう方も多いです。
(フィンも小さめなので登りやすいみたいです)

ちょうど良いサイズ・・フルフットフィンは少し緩めが上達の近道

ピッタリしたフィンを選ぶ初心者の間違ったイメージとしてこんなものがあります。

「ピッタリしたフィンじゃないとフィンが脱げてしまう・・・」

でも現実は水中でフィンキックをすると水流でフィンは足へくっつくように押されることになり外れることはありません。
ダイビングの終わりにフィンポケットの奥に足が入り込んで脱ごうとしてもなかなか抜けないのはそのためです。

フィンのストラップやフルフットフィンのかかとの部分に指2本分のゆるみがあったとしても大丈夫。
まるで逆向きに進んでしまいそうなひどい自転車こぎキックでさえフィンが脱げることはありません。

このようなことからピッタリ過ぎて脱ぎ履きが難しいフィンよりも多少ゆとりがあって脱ぎ履きしやすいフィンを選ぶことの方が自立したダイバーへの近道だと言えます。


フルフットフィンの理想のサイズ感についてはこちらの記事を参考にしてください。

フルフットフィン|ブーツ・サイズの選び方と重要なチェックポイント! | へなちょこダイバー南国を潜る (mydivehistory.com)

私のサイズ(24㎝)でいろんなブーツでサイズ感を試してみました。

【フルフットフィンとブーツの関係】MEWフィンと24㎝ブーツで検証 | へなちょこダイバー南国を潜る (mydivehistory.com)

まとめ

フルフットフィンの履き方脱ぎ方はサイズ感によって変わってきます。

ピッタリ派は脱ぎ履きが面倒になります。
履くときにはかかとをひっくり返す準備が必要ですし脱ぐときは力が必要です。

ゆったり派は靴を履くのと同じ要領で簡単にフィンを履くことが出来ますし脱ぐときもすぐに外せます。だからと言って水中で勝手に外れることもありません。

現地ガイド歴25年・インストラクター歴30年の経験から
*脱ぎ履きがしやすい点
*フィンを長持ちさせられるという点
を考えてフルフットフィンをゆったりと着用して頂くのをおすすめします。


楽しいダイビングを!!

コメント

タイトルとURLをコピーしました