「生理中のダイビングは大丈夫?」女性インストラクタ―がアドバイス!

女性ダイバー向け豆知識
この記事は約9分で読めます。

女性ダイバーならば毎月悩む生理のこと

  • 生理の時ってダイビングしても大丈夫?
  • 生理の時はどうやって潜るの?
  • 用意したほうがいいものを教えて!
  • 生理中のダイビングで気をつけることはある?

この記事では実際にゲストから相談されたことがあるお悩みにリゾート歴30以上の女性インストラクターがアドバイスします。

ちょっとしたコツや工夫を知ることで生理の時もダイビングを楽しめるようになります。

生理の時ってダイビングしても大丈夫?

海を見つめる女性

生理の日はダイビングが出来るのかな?と思っている方沢山いると思います。
答は・・・・YES、大丈夫です。
医学的にも特に問題はないです。私も仕事として毎日ダイビングしていました。

でも、ダイビングは大丈夫と聞いてもやはりちょっと心配なことはありますよね。

  • 生理痛がひどいけど薬を飲んで潜っても大丈夫?
  • 海の水が逆流してきたりしない?
  • 血が漏れてサメが襲ってきたりしない?

そんな質問も多くありました。

生理痛がひどいけど薬を飲んで潜っても大丈夫?・・無理は禁物です

薬の写真

痛み止めなどの薬は水中でどのように作用するのかわかっていません。
痛み止めを薬を飲まないといけないような体調でのダイビングはやめておきましょう。

ダイビングは普段の生活よりも体調に左右されるアクティビティです。
生理が重くてお腹や頭、腰が痛かったりして精神が不安定になるなど・・
薬を飲まなくてはいけないほど体調が悪いと感じる時はいさぎよくダイビングをあきらめましょう。

海の水が逆流してこない?

女性が悩んでいる写真

お風呂に入る時もそうですが、水中では基本的に膣口も締まるので水は入って来ません。

もし心配ならばタンポンや月経カップなどの内装できる生理用品を使いましょう。

また、ダイビング中に経血が出ることもほとんどありません。
ただ、エキジットの時にドッと出る場合がありますのでそのための対処は必要です。(次の項目「生理用品は何を使うの?」を参照してください)

血が漏れてサメが襲ってきたりしない?

サメと女性が写っているいる写真

サメへの心配は必要ありません。
今まで私は1万本以上のダイビングを仕事で潜ってきましたが生理の時にサメに襲われたり近づかれたりしたことはありません。
サメが多いパラオやシパダンで目の前にサメが居ても、サメを撮影するために追いかけても大丈夫でした。逆にサメは意外と臆病な魚なので逃げていくことが殆んどです。

サメは生理のような汚い血にはあまり興味がないそうです。
新鮮な血、弱った魚がバタバタと動く生体電流やバブル音の方に反応すると言われています。


海でサメに襲われた事故の多くはサーファーや貝や魚を採る潜水漁をする潜水士で普通のファンダイバーが事故に遭ったという報告はありません。
サーファーは水面でバタバタと泳ぐ弱った亀やアシカに見えるため襲われるし、潜水漁の場合は捕まえた魚や貝の鮮血を狙われて襲われます。
ですから生理中のファンダイバーにサメが寄ってくるということはありません。

生理中のダイビングでの心配は解決できましたか?
もし、まだ心配があればコメントしてくださいね。

生理用品は何を使うの?

生理用品の写真

ダイビングの時の生理対策ですが基本的に陸と同じものが使えます。

元へなちょこ<br>ダイバー
元へなちょこ
ダイバー
  1. タンポンを使う
  2. ナプキンを使う
  3. タンポン・ナプキンを併用する
  4. 月経カップを使う

タンポンで潜る

タンポンの写真

一番おすすめなのがタンポンです。
内装して処理ができるので経血を心配せずにいつもと同じようにダイビングが出来ます。
私もタンポンを使用してガイドの仕事を普通にしていました。

タンポンで潜るときの注意点

  • タンポンの使用は8時間以内となっていますが出来たら毎ダイブ後、こまめに交換しましょう。
  • 経血の量に応じて適したサイズを選びましょう
  • 交換の場合は必ず手を綺麗にしてからにしましょう。(消毒できるウェットティッシュなどがあると良い)
  • 交換用はアプリケーター付きのものがおすすめです。

ナプキンで潜る

ナプキンの写真

タンポンはちょっと・・・という方はナプキンでも大丈夫です。
水中ではほとんど経血は出ないのですがエキジットの際にドーッと出ます。その時にナプキンが頑張ってくれます。
ただ、ナプキンは海水も吸い込んでしまうのでボタッとしてしまったり、最悪は足元が赤くなってしまいます。トイレまでウェットスーツで行けてトイレへの動線が短いことが理想です。

ナプキンで潜る時の注意点

  • ナプキンは水着に付けておきます。
  • エキジットすると海水と一緒に経血も出る場合があるので目立たせないように黒っぽいボクサータイプのパンツやレギンスを履いておくと良いです。
  • ウェットスーツのまますぐにトイレに行って交換しましょう。

タンポンとナプキンを併用して潜る

タンポンとナプキンの写真

量が多くて心配な方はタンポンとナプキンを併用しても大丈夫です。

注意することは上記のタンポン・ナプキンの項目と同様です。

私は経血量は多い方でしたが1Diveづつタンポンの交換が可能であればタンポンとナプキンを併用することはあまり考えなくても大丈夫でした。

月経カップを使う

生理用品月経カップの写真

最近月経カップを使う方が増えて来ました。

膣内に入れ、経血を貯めるタイプの生理用品で平均4時間~8時間、最大で12時間使用し続けることが出来ます。タンポンのように紐も出ていないので水着からはみ出したりすることもありません。
装備にコツが要りますが出来てしまえば一番楽なアイテムだと思います。

月経カップで潜る注意点

  • 特に量の多い時以外は取り換える必要がありませんが、取り換える時は手指の消毒に気をつけましょう。
  • 取り出す際、失敗すると経血が飛び散ることがあるので濡れティッシュや汚れても良いタオルなどを用意しましょう。
  • 旅行の場合、その都度消毒するのは難しいので複数用意しておきましょう。

生理中のダイビングを快適にするためのコツ

安心してダイビングするためのコツはこの3つです。

元へなちょこ<br>ダイバー
元へなちょこ
ダイバー
  1. 暑い時期でも水中・陸上での寒さ対策をしておく
  2. 前もってダイビングセンターのスタッフなどに相談しておく
  3. ダイビングの予定までにまだ1~2か月あるならば周期をずらすのも可能

暑い時期でも水中・陸上での寒さ対策をしておく

生理中は代謝が悪くなるのでとても寒く感じます。

水中での対策も必要ですが、水面休息時に濡れたものを着たままだととても冷えます。体を冷やさないために乾いたTシャツやラッシュガード、上着を用意しましょう。

暖かい飲み物を用意しておくのもとても良いと思います。

前もってダイビングセンターに相談しておく

女性スタッフがいるダイブセンターであれば前もって(当日でもOK)相談するのが良いでしょう。

そうすることで優しいポイントやトイレに行きやすいポイントを采配してもらえたり、濡れたまま使えるトイレの場所を教えてくれたりあなたの体調を気遣っていろいろ配慮してもらえるはずです。

*女性スタッフがいなくて相談するのが恥ずかしい場合

ダイビングエキジット後の動線やトイレの場所などだけでも聞いておくのが良いと思います。

  • ボートや休憩所にトイレがあるのかないのか
  • エキジットした後どのくらいでトイレに行けるのか
  • ウェットスーツのままでトイレに行けるのか

それを確認して必要な生理用品を用意したり、体調によってはキャンセルを考えることも必要かもしれません。

心配な方は女性スタッフがいるダイブセンターを選ぶのがおすすめです。

ダイビングの予定までにまだ2~3ヵ月あるならば周期をずらす

もしダイビングの予定までに2~3ヵ月の期間があるならば生理の周期をずらすのもありです。
私が出会ったゲストでもピルを使っている方が結構いました。

興味のある方は産婦人科に行って予定日にあたらないように低用量ピルを処方してもらうと良いでしょう。

ただ、ピルはホルモン剤なので人によって向き不向きがあり副作用を起こす方もいます。
産婦人科でよく相談してください。

生理中のダイビングで準備したほうがいい持ち物を教えて!

生理でのダイビングで必ず準備するものは・・・

元へなちょこ<br>ダイバー
元へなちょこ
ダイバー

小さ目の防水バックに用意するもの

  1. 生理用品(タンポンまたはナプキンなど本数分)
  2. 中身が見えないビニール袋
  3. ウェットティッシュ(消毒できるものは尚良し)
  4. 汚れても良いタオル

これはトイレに駆け込む時に持って行くものセットです。

  1. 生理用品はご自身が決めたものをダイビングの本数分+1あると何かあった時に慌てずにすみます。
  2. ビニール袋は汚物入れがない場合があるので用意しておきましょう。
  3. ウェットティッシュは取り換え前後に手を清潔にするため。
    *ティッシュは体が濡れていると量が必要になるだけであまり使えません。
  4. タオルは小さいもので良いので用意があれば何かと便利です。

元へなちょこ<br>ダイバー
元へなちょこ
ダイバー

その他生理の時に準備したほうが良いものは・・・

  1. セパレートの水着
  2. 黒っぽいボクサータイプのパンツまたはラッシュパンツ
  3. 水面休息時に着替えられる乾いたT-シャツ、ラッシュガード
  4. ボートコートや大き目の上着(大きなタオルでも良い)
  5. もしあるならウェットスーツの中に着られる防寒用フードベスト
  1. 生理の時もそうでない時も一押しはセパレートの水着です。
    お腹も冷えないしトイレに行きやすいです。黒っぽいものの方が経血が目立ちにくいです。
  2. ボクサータイプのパンツやラッシュパンツは黒っぽいものだと経血が漏れてもわかりにくいので水着の上に履くと更に安心でオススメです。
  3. 水面休息時に乾いたものに着替えるととても暖かいです。
    濡れたものは気化熱を奪うのでなにも着ていない時よりも寒さを感じることになりますので注意!
  4. お尻が隠せるようなボートコートやバスタオルがあると安心です。
    防寒とは別にパレオなどを腰に巻いておくのも良いでしょう。
  5. ダイビング中寒く感じることもあるのでフードベストがあると完璧です。

生理の時のダイビング無理は禁物!(体験談)

自慢できることではありませんが私は今まで7度も減圧症にかかったことがあります。
減圧症になったのは生理の時ばかりです。

それまでと同じ条件のダイビングをしていたのに生理の時は減圧症になってしまう確率が高いように思います。
生理の時は代謝が落ちて寒さを感じやすくなる=窒素の排出を妨げているのかもしれません。
私だけかもしれませんがそういう例もありますので絶対に無理をしないようにしてください。

具合が悪くなったり、体がだるいかも・・と感じるようならキャンセルする勇気も必要です。
生理の時は大深度のダイビングや沢山泳ぐようなダイビングは控えた方が良いです。

まとめ

生理の時もダイビングは楽しむことが出来ます。

ただ、冷えやすく代謝が落ちているので寒さ対策をし、激しいダイビングを控え、リラックスダイビングを心がけましょう。

体調がすぐれない時、薬に頼りたい時はあきらめる勇気も必要です。

自分の体と相談しつつダイビングを楽しみましょう。


楽しいダイビングを!!

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