砂地の生物を観察するのが大好き。だけど・・・
砂地ギリギリで着底したり泳ぎ出すときになんだか砂を巻き上げている気がする
自分ではできている気がするけどあまり自信がない
そんなふうに考えている
そろそろ初心者卒業する方のための記事です。
私は海外でのインストラクターとして25年以上マクロガイドと呼ばれていました。
その中でいろいろなスタイルのゲストに出会いスキルのアドバイスをした経験があります。
この記事では環境にやさしく他のダイバーにもやさしい中上級者ダイバー理想の着底方法・離方法を解説します。
着底・離底より先に中性浮力・水中姿勢・あおり足を習得するのがコツ
皆さん着底自体はオープンウォーターの講習時から何度もして来たと思います。
その着底・離底というのは講習のための方法(初心者用の方法)
ライセンスを持っているダイバーが環境を考えつつする着底・離底とは全く別なものです。
正しい着底・離底を学ぶにはまず中性浮力・水中姿勢・あおり足ができていることが大切
なぜならこれらができていないと初心者の着底・離底方法からなかなか抜け出せないからです。
中性浮力・水中姿勢・あおり足を習得していれば中上級者の着底・離底方法は意外と早く習得できます。
まずはそれを習得してみて下さい。
マクロダイバー向けの中性浮力・水中姿勢はこちらの記事にまとめています。
海外でマクロダイブを楽しむための中性浮力と水中姿勢
あおり足についてはこちらの記事にまとめています。
【あおり足でダイビングレベルアップ!】そのしくみと効果的な練習方法
マクロダイブで砂を巻き上げない着底方法
砂を巻き上げないためには着底の直前まで中性浮力を保っていることが重要です。
ここでは中性浮力・あおり足で泳いできた前提で説明をします。
中級者向け:膝つき着底方法
- 近づいて見たい目標物の手前まであおり足で近づきます。
- 着底したい場所でホバーリング
しっかり中性浮力でとまります。 - 息を吐き地面に近づきます。
それと同時に足の力を抜き若干膝を伸ばします。
この時指などで少しだけ地面につけておき位置を決めるとやりやすい - 頭を下げると同時に腰を曲げ足首も曲げる。
この時しっかり腰や足首を曲げておかないと着底位置が目標物から離れてしまうことになります。 - 息を吐き続けるとフィンが下がります。
足首を伸ばしつつ、そっと地面に置く感じにします。 - フィンがついたらゆっくりと膝を置く
*基本的に中性浮力がとれているので膝はつくかつかない感じになります。
*初心者の時は膝にグッと重心をかけたくなりますが
中級者になったら限りなく中性浮力のまま膝をおくことを目標にしましょう。
中上級者向け:フィン先着底方法
- 近づいて見たい目標物の手前まであおり足で近づきます。
- 着底したい場所でホバーリング
しっかり中性浮力でとまります。 - 息を吐き地面に近づきます
この時指などを少しだけ地面につけて位置を調節するとやりやすい。
(もちろんつかないで出来たほうがGoodです) - 息を吐き続けながら地面に近づきます。
同時に足の力を抜き膝をゆっくり伸ばします。 - フィン先を地面にゆっくり置く
基本的に中性浮力がとれているので上半身は浮いたままになります。
このままの姿勢で生物観察や写真撮影をします。
*視線の高さを調節したい場合は息を吸う・吐くまたはBCに必要な分だけ空気を入れ調節します。
砂を巻き上げない離底(泳ぎ始めること)のコツ
生物を観察した後で泳ぎ始める時に砂を巻き上げないためには2種類の方法があります。
- 方法さえ覚えればできる体全開が浮いてから泳ぐ方法
- 体の動かし方にコツが必要なフィンを先に浮かせ泳ぐ方法
まずは体ごと浮く方法を習得してからフィンから浮かせる方法を習得するのがおすすめです。
初中級者向け:体全体浮いてから泳ぎ出す方法
- 息を大きく吸う
BCの空気をシュッと少しだけ入れてもOK - 体全体が浮き、フィンが地面から離れるまでじーっと待つ
- フィンが十分離れたら
頭を下げつつ膝を曲げたままフィンをかかとから上げる
この時片足づつ上げる方がやりやすいです。 - 体が水平になったらあおり足で泳ぎ出します。
上級者向け:フィンを先に浮かせ泳ぎ出す方法
水中動作が自由にできる方でないとなかなか難しい方法です。
一番動きに無駄がない方法なので出来るようになったら無敵です。
- 息を大きく吸う
BCの空気をシュッと少しだけ入れてもOK - 体が浮きはじめたら頭をやや下向きにし腰・膝を曲げかかとからフィンを上げる
この時片足づつ上げる方がやりやすい。
お腹にグッと力を入れておくという感じ。体幹をうまく使えないと難しいです。 - 両フィンとも離底したら頭を上げてあおり足で泳ぎ出します。
上下の動きが少ないので効率の良い離底の方法と言えます。
まとめ
砂を巻き上げないためのスキルは着底・離底の練習よりも中性浮力から練習するのがコツです。
中性浮力・水中姿勢・あおり足ができるようになってからなら環境にやさしい着底や離底方法がうまく身につきます。
最初から上級者のスキルを身に着けるのではなく優しいものから練習しましょう。
急がば回れの精神です。
初心者のスキルのままで満足してしまう方も多いですが
この記事を見て上を目指しているあなたは素晴らしいと思います。
少しずつ練習すれば絶対に身につきますのであきらめずに習得してください。
楽しいダイビングを!!
コメント