海外ダイブに行くなら習得しておきたい10のダイビングスキル!【初心者スポット編】

海外ダイブに行くなら習得しておきたい10のダイビングスキル!【初心者スポット編】 海外初心者ポイント向けダイブスキル
この記事は約14分で読めます。

そろそろ海外の海も潜りに行きたいけど・・・
自分のスキルで海外ダイブって大丈夫なのかな?

と心配な初心者ダイバーいらっしゃると思います。

50本潜れば・・・100本潜れば・・・と本数を目安にする方もいますが実際はそうではありません。
20本でもスキルができているダイバーならOKですし
200本潜っていてもスキルが出来ていないなら楽しめないこともあります。

パラオ・マレーシア・インドネシア・・・いろいろな海を転々とガイドしてきた経験から
安心して海外ダイブを楽しむために必要なスキルをこの記事にまとめてみました。

この記事にあるスキルがマスターできていれば
初心者向けダイブサイトで安全にストレスなくダイビングをすることが出来ます。

まずは海外ダイブのためのスキルチェック!あなたはできますか?

海外ダイブにそろそろ行けるかな・・・と思ったらこのチェックをしてみて下さい。

1マスククリアマスククリアは勇気がいるけどとりあえずできるA
中性浮力をとったままでマスククリアができるB
2レギュリカバリーレギュレーターリカバリーは心の準備が必要A
レギュレーターが外れても落ち着いてリカバリーできるB
3ウェイト調整ウェイトをベルトにセッティング・調整を自分でしたことがないA
ウェイトの調整、セッティングは自分でできるB
4潜行ロープがないと潜行できないA
バディと一緒にロープ無しで潜行できるB
5中性浮力時々着底しながら中性浮力をとることができるA
ダイブタイム中ずーっと中性浮力で着底・浮上しないでいられるB
6エントリービーチエントリーしかできないA
ジャイアントストライド・バックロールエントリーができるB
7エア消費ダイブタイム終了前にエア切れになることがあるA
普通のダイブではエア切れの心配はないB
8ロスト対処一人になった時を想像するだけですごく怖くて対処どころではないA
一人になっても落ち着いて対処できると思うB
9ダイビングフロート持っているが使い方がわからないA
水面でシグナルフロートを立てることができるB
10ダイブコンピューターダイコンは持っているが見方がイマイチわからないA
ダイブモード・ログモードの操作を自分で理解しているB
海外ダイブに必要なスキルをチェックしましょう

Aの状態はオープンウォーターの講習で合格レベルのスキル
Bの状態は海外ダイブに必要なレベル

Bばかりであれば初心者向けの海外ダイビングスポットで安心に潜れるでしょう。
Aが多い方はインストラクターなどと一緒にもう少し経験を積んでから、またはショップツアーなどで海外ダイブを楽しむことをおすすめします。

初心者向け海外ダイビングスポットとは

ダイビングを始めて間もない方でも安心してダイビングを楽しめるダイビングサイトをこの記事では初心者向け海外ダイブスポットとして紹介します。

基本的に体験ダイブや講習が良く行われているスポットであれば、流れがなく穏やかで透明度も良いことが多いので優しく潜れる海と言えるでしょう。

日本ではダイブサービスにインストラクターがいるのが当たり前ですが海外のスポットではインストラクターがいない場合も多いので注意が必要です。
ご紹介するダイビングスポットではスタッフもインストラクターの割合が多いので安心です。

【初心者向けスポット5選】

  • グアム:日本から近い。海が穏やか。透明度が良い。
  • サイパン:日本から近い。ビーチダイブが多い。透明度が良い。
  • セブ島:日本から近い。リゾート地。ポイントが多い。
  • プーケット:リゾート地。魚影が濃い。海が穏やか
  • バリ島:リゾート地。魚影が濃い。ポイントが多い

初心者向けダイブスポットでも上級者向けのダイビングガイドをするサービスもあるのでHPなどを見て体験ダイブ・スクールなどもやっているサービスを選びましょう。
*体験ダイブ中心、ファンダイブはおまけというショップもあるので注意。お店の口コミなどを集めていいショップを見つけましょう。

初心者向けスポットを安心して楽しめるダイビングスキルとは

「海外で潜る=言葉が通じない国で潜る」ということ
ある程度のダイビングスキル、自分のことが自分で出来るようになっていることが重要です。
日本のように手取り足取りお世話を焼いてくれるインストラクターはかなり稀だと思ってください。
講習で習ったスキルが全部できることが理想ですが+αのスキルも必要です。

元へなちょこ<br>ダイバー
元へなちょこ
ダイバー

海外ダイブに必要と思われるスキル

  1. マスククリア・レギュレーターリカバリー
  2. 器材セッティングの確認
  3. ウェイトベルトの調節
  4. フリー潜行
  5. 完璧でなくても安定した中性浮力
  6. 基本のエントリー方法2つ
  7. 極端にエア消費しない呼吸法
  8. ロストした場合の対処法
  9. シグナルフロートを水面で上げる
  10. ダイブコンピュータの基本機能を使える

これらのスキル、日本で潜っているときは意外とインストラクターなどに頼っていたりするんじゃないかと思います。
自分で出来るように頑張りましょう。

必須のダイビングスキル!マスククリア・レギュレーターリカバリ―

ダイビング中必ずマスククリアやレギュレーターリカバリーが必要な場面が起こるわけではありません。
でも、もし必要な事態になった場合にこれが出来ないと命にかかわるという点で必ずクリアしておきたいスキルです。

元へなちょこ<br>ダイバー
元へなちょこ
ダイバー

きちんとしているダイブサービスだと
チェックダイブでマスククリア・レギュレーターリカバリーがしっかりできるか確認します。

水中でマスクやレギュレーターをとることに抵抗がある方は多いと思いますが、お風呂でマスクとスノーケルを使いながら練習して慣れることで自信がつくようになります。

自信がついてきたらファンダイブでインストラクターに断りを入れてからセーフティストップ時などにマスククリアの練習をさせてもらうといいと思います。

私もマスククリアが不得意でしたのでそれを克服した方法を記事にしてあります。
参考にしてみて下さい。
【ダイビング初心者】苦手なマスククリアが出来るようになるコツ! | へなちょこダイバー南国を潜る (mydivehistory.com)

自分で確認出来なきゃダメ!器材セッティング

日本のサイトでは自分で器材のセッティングを毎回自分でやるのが当たり前。
ですから出来ない方はいないと思います。

しかし海外、特に東南アジアでは「殿様ダイブ」「お姫様ダイブ」と言って器材のセッティングなどを現地スタッフがしているスポットも少なくなく初めての方はその楽なことに驚きます。
ただ、知っておいてほしいのは
セッティングするスタッフがダイバーではなかったりすることです。
ですからやってもらったセッティングを過信することは危険
必ず自分の器材が正しくセッティングされているか確認をするのが常識です。

元へなちょこ<br>ダイバー
元へなちょこ
ダイバー

セッティングをしてもらっているからと安心せずに
必ずセッティングの最終確認は自分でするようにしましょう。

セッティングを確認せずに潜った失敗例

  • エントリーした後でレギュレーターが逆についていることがわかり、無理やりオクトパスを使ってファンダイブをした。
  • エントリーをしてしばらくして残圧を見たら70Barしか入っていなくてすぐに浮上することになってしまった。

意外と馬鹿にできないスキル!ウェイトベルトの調整

初心者の方は「ウェイトベルトの調整はインストラクターにお任せ!」という方多いと思います。
そうでなくても「ウェイトベルトなんてつけて潜れればいいんでしょ?」と調節をしない方もいるかもしれません。(私もそうでした)

しかし
ウェイトはとてもシンプルな器材ですが実はとても重要です。
ウェイトの調整の仕方でグッとダイビングがうまくなったり下手になったりします。


適正ウェイトであるのはもちろん、ウェイトの位置も侮れません。

また、海外の場合アルミタンクであることも多く
日本でスチールタンクを使っている場合は同じウェイト量だと足りなくなります。
同じウェットスーツで潜るのであれば+2㎏を目安に増やしましょう。

適正ウェイトについて
ウェイトの量が多ければBCでの中性浮力調整が難しくなります。
少なければ潜行できないし、最後のセーフティストップも難しくなります。

元へなちょこ<br>ダイバー
元へなちょこ
ダイバー

最後のセーフティストップがちゃんと出来る分のウェイト量が安全な適正ウェイトといえます。
適正ウェイトであればBCの調整もしやすくなり中性浮力が上手になります。

教科書には載っていない安全な適正ウェイト。具体的な調整の仕方をまとめてみました
参考にしてみて下さい。
安全な適正ウェイトと調整の仕方【ダイビングが上達します!】 | へなちょこダイバー南国を潜る (mydivehistory.com)

ウェイトの位置について
ウェイトの位置が悪いと水中での体のバランスがとりにくくなります。

なぜか水中で体が片方に傾てしまう。
なぜか水中では後ろにひっくり返ってしまう。

という方はウェイトの位置が良くないのかもしれません。

元へなちょこ<br>ダイバー
元へなちょこ
ダイバー

理想的なウェイトの位置は

  • 左右対称。奇数個の場合であっても!
  • 前に多め

自分で調節ができるようになりましょう。

上手に調節する方法をまとめてみました。参考にしてみて下さい。
他人まかせはダメ!体が安定するウェイトの位置調節と上手な付け方 | へなちょこダイバー南国を潜る (mydivehistory.com)

誰にも手伝ってもらわずバディだけでフリー潜行できる

ダイバーになりたての頃、インストラクターに潜行する時引っ張ってもらったり、BCの空気を抜いてもらったりしていたかもしれません。
しかし、新しいスポット、新しいメンバーで潜る時には自分で速やかに潜行が出来ることが必須です。

元へなちょこ<br>ダイバー
元へなちょこ
ダイバー

フリー潜行の方法

  1. 水面で一度耳抜きをしてみる
  2. 姿勢を整える
  3. BCの空気を抜く
  4. 息を大きく3回吐く
  5. 耳抜きをする
  6. 目標に向かって泳ぎ始める

一人だけ水面に取り残されたりしないようすみやかに潜行できるようになりましょう。

ダイビングの潜行が上手になるコツについて興味のある方はこの記事を参考にしてみて下さい。
【苦手なダイビングの潜行】上手になる方法とコツを説明(実証あり) | へなちょこダイバー南国を潜る (mydivehistory.com)

完璧でなくても安定した中性浮力でいられること

ダイバーになりたての頃はインストラクターや上級者に手をつないでもらったり、浮き上がってしまったら手を引っ張ってもらったりしたと思います。
しかし、海外ダイブに行こうと思うならば完璧な中性浮力でなくても一人で中性浮力を保ち好きな水深にいられることが必須です。

元へなちょこ<br>ダイバー
元へなちょこ
ダイバー

綺麗な珊瑚の上に着底してしまわないように
ドロップオフでどんどん落ちて行かないように
何かに夢中になっている時に浮かんでいってしまわないように
自分が居たい水深に居られるように中性浮力がとれるようになりましょう。

中性浮力が上手になるにはまず適正ウェイトにすること、そして浮かんでいる感覚に慣れた後、BCや呼吸を使って浮力をコントロールすることが大切です。

中性浮力が苦手な方はこちらの記事を参考にしてみて下さい。
ダイビングの中性浮力を効率よく学ぶコツ!5つのステップと3つの練習方法 | へなちょこダイバー南国を潜る (mydivehistory.com)


なぜか突然体が浮き始めてしまう方はこちらの記事を参考にしてみて下さい。
浮いてしまうのはなぜ?その理由と対処法【初心者ダイバーの中性浮力】 | へなちょこダイバー南国を潜る (mydivehistory.com)

基本のエントリー方法をマスターしておく

日本でいつもしているダイビングはビーチダイブがほとんどという方も少なくはないと思います。
海外の場合、ボートでのダイビングが主となります。
また、セルフダイビングなどが盛んな場所ではビーチダイブ、桟橋からのダイブもあります。
少なくともバックロールエントリーとジャイアントストライドエントリーはマスターしておきましょう。

元へなちょこ<br>ダイバー
元へなちょこ
ダイバー

バックロールエントリーの方法

  1. 船べりに深く腰掛ける
  2. ゲージ類をまとめる(または船べりの外へ)
  3. マスクとレギュレーターをしっかり押さえる
  4. お尻から落ちるつもりで後ろへエントリー
  5. 出来たら両足を振り下ろしボートから離れる
元へなちょこ<br>ダイバー
元へなちょこ
ダイバー

ジャイアントストライドのエントリーの方法

  1. 桟橋などのヘリに足を揃えて立つ
  2. 片足を大きく踏み出す
  3. 反対の足は残すようにし足を広げエントリー
  4. 足を揃え挟むようにフィンキックし体が沈まないようにする

特にバックロールが怖いという方が多いですがマスクとレギュレーターさえ外れなければ見た目より難しいものではありません。

こちらの記事を参照にしてみて下さい。
ダイビング旅行に行くなら必須!基本のエントリー2種と特殊なエントリー方法 | へなちょこダイバー南国を潜る (mydivehistory.com)

極端にエア消費をしないエア切れを起こさない呼吸法

初心者の頃は誰でもエアの消費が多いですがだんだん慣れていくと自然に少なくなっていくものです。
何本潜ってもエア消費が多く、予定のダイビング時間を潜れないようであれば意識して対処していくことが必要になります。

元へなちょこ<br>ダイバー
元へなちょこ
ダイバー
  1. 適正ウェイトを見直す
  2. 動き回らず浅めの水深で泳ぐ
  3. 自分に合った器材を選ぶ
  4. ダイビングの呼吸法を習得する

一般的に言われているエア消費を節約する方法について知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
エア消費が早くなる原因と抑えるコツ【ダイビング初心者の悩み】 | へなちょこダイバー南国を潜る (mydivehistory.com)

一通りいろんな方法を試してみたけどどうしてもエア消費が多いという方はこちらの記事を参照にしてください。
【実証あり!】大男でもエア消費が抑えられたダイビングの呼吸法 | へなちょこダイバー南国を潜る (mydivehistory.com)

ロストした場合の対処法を確認しておく

見たことの無いような可愛いお魚に見とれていたら一人とり残されていた。
その時あなたはどうしますか。
すぐに答えられるならば良いのですが、答えられない人は確認しておきましょう。

元へなちょこ<br>ダイバー
元へなちょこ
ダイバー

ダイビングのルールでは
1分だけその場で周りを見渡しながら待ちます。
誰も戻って来なければゆっくり浮上し水面で仲間を待ちましょう。

浮上の速度は毎分18m、自分が吐く小さな泡を追い越さない程度
少し上がると泡が見える場合もあるので回りながら上がれれば上出来です。


ダイブサイトによってはそのサイト特有の対処法をブリーフィングで説明される場合もあります。
その場合はそれに従いましょう。

ロストした場合の対処法と理想的な行動について補足解説した記事
ダイビングでロスト!慌てずに対処できますか?【対処法・心構えと予防法】

シグナルフロートを水面で上げられること

シグナルフロートはこんな場合に必要です。

  • 水面でボートなどに自分の居場所を教える場合
  • 浮上ポイントでボートの行き来が多い場合、安全停止中に水中で打ち上げて自分達の場所を知らせる。

インストラクターがシグナルフロートを使っているのを見たことがあるけど自分では使ったことはないという方が多いと思います。
海外ダイブに行く前に使い方を確認、そして一度は試しに使ってみることをおすすめします。

特に水面で入れる方法は必ず知っておきましょう。
(水中から打ち上げる方法はぼ使わないので上級者になってからで十分です)

元へなちょこ<br>ダイバー
元へなちょこ
ダイバー

水面でシグナルフロートに空気を入れる方法

  1. シグナルフロートの空気入れ口にセカンドオクトパスのマウスピースを突っ込みます。
  2. そのまま空気入れ口とオクトパスを水中にいれます。
    (その時にフロートが上、オクトパスが下になるようにします。)
  3. オクトパスのパージボタンを押し空気を入れます。
  4. フロートが立つぐらいに空気を入れられたらオクトパスを外します。
  5. 空気入れ口を沈めるようにするとフロートがピンと立ちます。

水中で空気を入れる方法は少しスキルが必要です。
以下の記事で詳しく説明しています。

【ダイビングフロート】2つの使用法とおすすめ構造・お手入れについて | へなちょこダイバー南国を潜る (mydivehistory.com)

ダイブコンピュータの基本機能を理解しておく

まず、ダイブコンピュータは持っていないという方は海外ダイブの前に揃えておくことをおすすめします。
なぜならば海外ダイブは日本のようにガイドがつきっきりのダイビングではないことが多く自分で自分の水深管理をすることが前提だからです。

ダイブコンピューターをお持ちの方は最低限必要な機能だけでも自分で理解しましょう。
機種によっていろいろありますが最低限下記の機能だけは理解し、自分で表示できるようにしましょう。

元へなちょこ<br>ダイバー
元へなちょこ
ダイバー

ダイビング中に必要な表示
どこの部分に表示されているのか理解しておきましょう

  • 水深:自分が今居る水深
  • 潜水時間:潜り始めてからの時間
  • 無減圧潜水時間:その水深にあと何分居られるのか(ゼロになってはダメ)
  • 浮上速度:早すぎるとアラーム表示またはアラーム音あり
  • できれば水温
元へなちょこ<br>ダイバー
元へなちょこ
ダイバー

ダイビング後に必要な表示
ログ付けも自分で出来るように表示の仕方を覚えましょう

  • 最大水深
  • 潜水時間(できればEN時間、EX時間)
  • できれば平均水深
  • できれば水温

ダイブコンピュータは機種によって操作の方法がかなり違うので
現地でインストラクターに操作の仕方を教えてもらおうとしてもできない場合があります。

必ず操作の方法を覚えましょう。
もし、時間が無くて難しい場合は説明書を持ち込むかネットでダウンロードしていくと良いでしょう。
*海外からの閲覧禁止になっている説明書もあるので日本からダウンロードしていきましょう。

まとめ

海外ダイビングを安心して楽しむためにはある程度自分のことは自分でできるようになっていることが大切です。

インストラクターやバディがいないとダイビングが心配でストレスというダイバーでも海外ダイブに行けないことはありませんが、初めての環境でさらにストレスいっぱいになりダイビングを楽しめないのは目に見えています。

せっかくの海外ダイブ。
お金も時間も使うスペシャルなダイビング!
今回説明した10のスキルをしっかり習得してスペシャルな休日にできるように頑張ってください。。

楽しいダイビングを!!

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